「10億分の1の男」 名脚本のスペイン映画。

2003年に見た映画。


その中でも印象に残る脚本の作品といえば「10億分の1の男」。


雑誌の解説も読まず(どうも何も知らずに見た方がよさそうだった)、ろくにどんな筋かも知らない状態で、マックス・フォン・シドーが出てるし,というだけで見に行った。


市内で1館のみの上映、行ってよかった、見逃したらもったいなかった。やたらと運のいい男が主人公なだけならほかにもないことはないと思うが、とにかくストーリーが独創的だった。次が簡単に予測できるような退屈とは無縁。


それから、出演シーンは決して長くはないのに、やはり存在感のあるマックス・フォン・シドー

戦争中の壮絶な体験の絡む過去を、回想シーンは全く入れず、マックス・フォン・シドー演ずる男の「告白」、ただそれのみで、なぜその男がそんな不思議な特性を持つに至ったか、なぜそんな特異な人生を送ることになったかということまでも、観客がすんなり受け入れられるくらいに見せてしまう演出手腕もすごいと思ったが、またそれを演じるマックス・フォン・シドーの説得力ある演技が、やはり素晴しかった。


とにかく独創的。これはめったにないと思った。


マックス・フォン・シドーといえば、「ペレ」で初めて見て以来好きだ。「マイノリティ・リポート」等、アメリカ映画にも出てるけど、ヨーロッパの作品に出てるのを見ると、初めに見た頃を思い出せて嬉しい。


「10億分の1の男」、もう一度じっくり見たい。





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