「ボーン・アルティメイタム」
THE BOURNE ULTIMATUM
2007 アメリカ
監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン
ジュリア・スタイルズ
ジョーン・アレン
デヴィッド・ストラザーン
有名なスパイシリーズはほかにもあるが、リアルさの追求、地に足の着いたアクション、スパイの頭脳戦、それらの点から見ても、このジェイソン・ボーンシリーズがいちばんだ。
やはりスピード感ある映像がいい。監督ポール・グリーングラスがもともとドキュメンタリーを撮っていたということもあってか、ボーンと暗殺者の格闘シーンは、多くのアクション映画のそれよりもかなり実戦仕様と見え、そのリアルさでちょっと怖いくらいだ。もちろん、それに加えて設定上の“プロとしての強さ”も表現されている。
実際に街なかで撮影したという世界各地の映像は、CGでは味わえない緊張感を漲らせて観客を惹きつける。
前作で死んでしまった登場人物・マリー(ドイツ人女優フランカ・ポテンテが演じる/「ラン・ローラ・ラン」など)の兄役がダニエル・ブリュール(「グッバイ!レーニン」ほか)で、ハリウッド映画に出ているのがちょっと意外だった。ドイツ人女優の兄役はドイツ俳優で、ということなのか。フランカ・ポテンテとダニエル・ブリュールだと、兄というより弟みたいだが。
08.2.6