映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」

MR.MAGORIUM'S WONDER EMPORIUM
2007 アメリカ
監督:ザック・ヘルム
出演:ダスティン・ホフマン
    ナタリー・ポートマン



ファンタジーが日常として描かれ、全編に渡って“しあわせそうオーラ”を発散している映画だ。だから、ものすごく日常から遠い映画ともいえるが。


信じられないほど長生きで、でも『ストックしておいたお気に入りの靴も最後の1足だから、そろそろ潮時』と、姿を消すことを決めたマゴリアムおじさん。この ファンタジーの住人を、違和感なく魅力的に演じられる俳優が、ダスティン・ホフマン以外にどれほどいるか。


たとえば、「コンフィデンス」での“裏社会の実力者”役の時とは大違いだ。あの役では、ラフな服装で笑顔も見せて、一見してその筋の人にはまったく見えないのに、いざとなると、静かな低音の声で凄みをきかせるだけで、相手は蛇に睨まれた蛙になって何も言えなくなる。派手にやるよりかえって相手を威圧する裏社会での顔(レイチェル・ワイズに話しかけるシーンは、見てるこっちまでドキドキした)。ファンタジーなんて微塵もない。


そんな演技をしていたかと思うと、こんなマゴリアムおじさんみたいな役までできるのだから、やはりダスティン・ホフマンはすごい。どうも優等生すぎて、あまりに地に足が着きすぎていてファンタジーっぽくないナタリー・ポートマンよりも、すっかりファンタジーの住人になっていた。


おもちゃ屋の店内も小道具も、何もかもがかわいくて、すこぶる目の保養になる。






08.3.12