映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

「デイ・ウォッチ」

DNEVNOY DOZOR / DAY WATCH
2006 ロシア
監督・脚本:ティムール・ベクマンベトフ
出演:コンスタンチン・ハベンスキー
    マリア・ポロシナ



太古の昔から戦い続けてきた、特殊な能力を持った“闇”と“光”の勢力。互いを監視しあいながら力の均衡を保っていたが、中でも強大な力を持った者がそれを自覚し、力を行使することによって、今にも均衡が崩れようとしている、という、文芸作品のイメージが強いロシア映画には珍しい、VFX満載のダークなファンタジー映画。「ナイト・ウォッチ」の続編にあたる。


ロシアでは2006年1月1日に公開されてヒットしたという。ロシアでベストセラーになった小説の映画化ということで、ロシア語圏以外での公開を最初から視野に入れてのことだろう。英語字幕が入っているが、その文字がデザイン化されて映像に組み込まれ、シーンの一部となっている箇所が多々あり、そういう細かい遊びがいい。


ファンタジーといっても、昨今のハリウッド製とはいかにも毛色の違う、いい意味で雑多な雰囲気のあるところや、そのダークなところがとても好きだ。「ナイト・ウォッチ」に続き、“闇”と“光”の一触即発のシーンで、その場にある日常的な物を武器にしたり、建物や車の破壊で力の大きさを示したりと、ロシアの街をそのまま舞台として異形のものの戦いが起こる、という設定も、“完全な異世界”を舞台とするファンタジー作品が多い中では新鮮だ。


『ロシア映画であるがゆえに、日本で知名度のある俳優が1人も出ておらず、主人公が全然ヒーローっぽくないところも地味』、という感想も読んだことがあるが、そのハリウッド製と一線を画したところが、むしろこの映画のいいところ。


事実、監督ティムール・ベクマンベトフは、当然このシリーズをきっかけとしてのことだろうが、今年公開される“ハリウッド製”アクション「ウォンテッド」のメガホンをとっているとのこと(ジェームズ・マカヴォイ、アンジェリーナ・ジョリーモーガン・フリーマン出演)。


このハリウッド進出は、ジャン=ピエール・ジュネチェン・カイコーのような結果になるか、それともウォルフガング・ペーターゼン(「Uボート」成功によるハリウッド進出では少々例えが古いか)のように成功するか、「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」が好きな者としては気になるところだ。






08.2.27