映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

「魔法にかけられて」

ENCHANTED
2007 アメリカ
監督:ケヴィン・リマ
出演:エイミー・アダムス
    パトリック・デンプシー
    ジェームズ・マーズデン



ディズニーアニメをディズニー自らが笑うような映画、「魔法にかけられて」。


アニメーションで出来たおとぎの国アンダレーシアのお姫様が、王子の継母であり、正体は魔女である王女の陰謀で、おとぎの国の常識の通じない『実写』の現代ニューヨークへ追いやられる。王女=魔女が、とにかく王子と結婚させないために企んだことだ。


子供の頃は今と違い、まったく映画に興味がなかったせいで、“アニメで映画に親しむ” という登竜門を通っておらず、ディズニーアニメやそのキャラクターにもともとなんの思い入れも持たないせいで、ディズニーアニメには“懐かしい”などというより多少の苦手意識があったくらいだが、この作品では その苦手意識も気にならず面白かった。『ディズニーアニメを笑っている』ところがとにかくいいのだ。それもディズニー自身が。


「シンデレラ」や「眠れる森の美女」など有名作品のパロディもそれはそれで楽しめるが、ディズニーアニメの特色、『何かあるととりあえず歌う』『何があっても極端なポジティブ思考』というのをギャグにしているところがとにかく笑える。


また、そのドタバタぶりでも楽しめる。ニューヨークに来た王子が歌いだそうとした瞬間に、自転車レースの車列に巻き込まれてガラガラガッシャン、というシーンを予告編で見てから、そのへんにも少なからず期待をしていたのだった。公園でお姫様が歌いだして、そのまま通りすがりの人々が次々参戦してきてなだれこむミュージカルシーンも圧巻、壮観!なにより楽しい。


X-MENシリーズみたいなのよりこっちの才能の方があるんじゃないかとさえ思える、やりきった感じの突き抜けかたがいい、ジェームズ・マーズデン演じるノーテンキ王子や、“都会の王子”パトリック・デンプシーもいいし、エイミー・アダムスのアニメそのままのお姫様もかわいい。それに、実写の世界に来たせいでしゃべれなくなったリスが、王子に言いたいことを伝えるために体の形状まで変えてモノマネをする、“リスのデ・ニーロ・アプローチ”とでも呼びたくなる見所もあるが、とにかくこれは、『おとぎの国のお姫様も王子様も現実にいたらすごく変な人なんだな』 というシミュレーションとして、ものすごく楽しめる。






08.8.13