「ファニーゲームU.S.A.」

FUNNY GAMES US
2007 米=仏=英=オーストリア=独
監督・脚本:ミヒャエル・ハネケ
出演:ナオミ・ワッツ
    ティム・ロス
    マイケル・ピット
    ブラディ・コーベット
    デヴォン・ギアハート



この映画が怖いのか、ミヒャエル・ハネケが怖いのか… つまるところ、ハネケにこれを着想させる、この世の現実というものがいちばん怖い、ということか。


もはや断末魔の叫びに思えてくるあの音楽のかかるオープニングタイトル、いや、その前の、家族3人の乗った車の走る道路が 上空から垂直に映された瞬間から、既に不穏だ。景色を切り取るというより、垂直落下しそうなあの不安な感じ。


青年の言葉。『現実みたいに生々しい虚構がある。現実より生々しい映画があるだろ?』


リモコンのシーンには驚愕だ。これはこういう映画だったのか?、と、監督ミヒャエル・ハネケに対してただただ唖然。


ナオミ・ワッツティム・ロスが特に素晴しい。この2人のような俳優が演じているからこそ、限られた空間に限られた人数であるにも関わらず、映画はずっと緊迫感を保っている。






09.2.1