第81回アカデミー賞

今年も朝から結果が気になっていた。今年の司会はヒュー・ジャックマン(見たかった!)。現地2月22日、日本時間23日に行われた、第81回アカデミー賞。


昼12時過ぎ頃か、日本の「つみきのいえ」が短編アニメーション賞を受賞したと聞く。アニメの受賞は宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」以来2度目、短編での受賞は初。


そして、13時過ぎ。「おくりびと」(英題:"Departures")の外国語映画賞受賞の速報が流れた。イスラエル映画が本命視されていたというこの部門、まさか日本映画の受賞があろうとは。この部門が名誉賞から独立して現行の方式になってから初の受賞。これまで11作品のノミネートがあったものの、受賞はならなかった、と。『黒澤明が受賞してなかったか?』 と思ったが、「デルス・ウザーラ」は旧ソ連の製作なため、日本映画の受賞にカウントされない。


そしてこの前後か、助演女優賞を、「それでも恋するバルセロナ」のペネロペ・クルスが受賞したと聞く。


ほかの結果もかなり気になっていたが、こんな時に限って体調が悪く、そのせいで夕方には少しウトウトして、なかなかニュースを見られない。どのニュースも当然のことながら日本作品の受賞をいちばん大きくとりあげるため、早い時間帯にはほかの結果がなかなか耳に入らない、というのもあった。


17:45分頃か。やっと主要部門の結果を知った。作品賞は「スラムドッグ$ミリオネア」、監督賞は同作のダニー・ボイル、主演男優賞は、「ミルク」で2度目の受賞のショーン・ペン、主演女優賞は、これまで何度もノミネートされてきた、「愛を読むひと」のケイト・ウィンスレット


と、ここまで聞いて、今回いちばん気になる助演男優賞がいまだわからない。調べるよりニュースで聞きたい、と、変なことにこだわっていたが、あまりにもニュースで言わないので、仕方なく調べる。18時過ぎ。


スラムドッグ$ミリオネア」は8部門受賞、13部門ノミネートで期待の高かった「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は、メイクアップ、美術、視覚効果の3部門受賞にとどまり、脚本賞は「ミルク」。


そして。助演男優賞は、「ダークナイト」ジョーカー役の故ヒース・レジャー。「ネットワーク」のピーター・フィンチ以来、32年ぶり、2人目の故人の受賞。ヒースの両親と姉が登壇してオスカー像を受け取ったという。オスカー像の所有権は、のこされたヒースの一人娘にあるが、現在3歳。ヒースの元婚約者で、娘の母親であるミシェル・ウィリアムズが、娘が18歳になるまであずかる、という形になるという。


ダークナイト」のヒースの演技が評価されることが、とにかく嬉しい。まさに、多くの人々から賛辞を受けるに相応しいものだった。それだけに、ヒース自身が生きてこの賞を受け取ることができなかったことが、悲しくもある。


いや、本当は、賞などどうでもいい、俳優ヒース・レジャーが、生きて、いい映画を作り続けてくれることこそが、映画ファンとしていちばんの望みであったと、今でも思っている。






09.2.23