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映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

俳優 デニス・ホッパー

以前から、報道されていた。癌の末期である、と。


まだ、知ってからそう時間は経っていない。デニス・ホッパーが、5月29日(現地時間)、ロサンゼルスの自宅で、癌による合併症のため亡くなったという。74歳だった。


以前から、報道されていた。癌が骨にまで転移している、と。


今年3月末には、ハリウッドのウォーク・オブ・フェイムにその名を連ねた。式典に出席した際の映像を見たが、闘病のための痩せた姿、しかし、笑顔を見せるデニス・ホッパーの姿が映っていた。今頃ようやく名前が入るなんて、もっと早くに入っているのだろうと思っていた、とチラリと思いながら、そのあまりにも痩せた姿を見、『ハリウッドの映画関係者の間でも、もう長くはないだろうと言われている』 と アナウンサーが読んだ言葉に、なんだか愕然とした気分になった。


そして、この時が、彼が公の場に姿を現した最後になったという。


自分が映画を見始めた頃には、既に彼はベテランだった。それゆえか、そう多く彼の作品を見てきてはいない。それが残念だ。もっとも最近見たのは、昨年公開の「エレジー」だ。ベン・キングズレー演じる主人公の友人役だったが、とても味わい深い演技と、纏う雰囲気に惹きつけられた。


見たことのある中でもっとも好きな彼の出演作は、1977年の「アメリカの友人」だ。ヴィム・ヴェンダース監督作で、ブルーノ・ガンツと共演した。あの映画に漲る緊張感とともに、役柄や演出もあいまってのことであろうが、ユーモアを漂わせながらも、どこかふと感じさせる鋭さ、そしてあの少しかすれた声が、思い出される。真夜中にあの映画を初めて見た時の感覚を思い出す。


こうしてまた、映画史に足跡を残した人が去った。


合掌





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