「愛の残像」

La frontiere de l'aube
2008 フランス
監督:フィリップ・ガレル
出演:ルイ・ガレル
    ローラ・スメット



ヒロインを演じたローラ・スメットが非常に魅力的だった。美しい。美しいが、華やかというより落ち着いた印象。派手な雰囲気ではない。それでいて、見る者を静かにひきつけるような、不思議な魅力だった。演じていた役柄の心情的な部分も、なんというか、わからなくもない気がした。


2007〜8年の設定だが、携帯電話が出てこない。今更言ってもしかたのないこととはいえ、今となってはどんな映画にも必ずといっていいほど携帯を使うシーンがあるが、時折それを“うるさく”感じないこともない。モノクロで撮られているということもあり、この映画には、携帯などないほうがいい。バイオリンで奏でられる音楽もよかった。登場人物が少ない分、密度の濃い物語、という感じがする。







2012.8.22