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映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

「ザ・ディープ」

特集上映〈THE NORTH SIDE もうひとつの北欧〉の1本

Djúpið

THE DEEP

2012 アイスランド

監督:バルタザル・コルマキュル
出演:オラフル・ダッリ・オラフソン
    ヨハン・G・ヨハンソン
    テオドール・ユーリウスソン
    スロストゥル・レオ・グンナルソン
 
1984年3月に実際に起こったという海難事故を描いている。漁船が沈没、仲間を皆失い、極寒の北海に数時間漂いながらも、奇跡的にただひとり生き残った男性。夜明けに陸に流れ着き、助けを求め、回復後、この事故で死んだ友人の妻に、その死を伝えるまでの姿だ。
 
皆が死に、とうとうひとりになった時、頭上を舞うカモメに声をかけるシーンがあり、主人公の心細さと、なんとか恐怖を払拭し平静を保とうとする姿を表した、映画独自の表現だと思って見ていた(=実際にはなかなかこういう紛らわし方をする余裕がないのでは、と思ったのである)が、映画ラストに、事故当時の実際のインタビュー映像が流れ、本人が、ひとりになった時にそのようにした、と語っていた。借金を残して死にたくない、バイクのローンを全部払いたかった、などとと考えたりするシーンは、ああ、きっとこういうことを考える、このまま死ぬのだとしたら、もう今更どうしようもないことをきっと考える、と思いながら見ていた。幼い頃を思い返す主人公が、火山の噴火により街から避難しようとする幼少時の描写があり、舞台がアイスランドであるし、その噴火もおそらく事実に基づいたものであろう。主人公の考えていることや回想を、台詞でなく映像で表現するのは、メリハリがついて効果的だ(大海原の映像ばかり延々続いてしまうと、だれるおそれがある)。そして、ハリウッド映画のような劇的な表現はしていないが、その分、重みがある。
 
 
2013/6/3
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