「スーパーマン リターンズ」
SUPERMAN RETURNS
2006アメリカ
監督:ブライアン・シンガー
出演:ブランドン・ラウス
ケビン・スペイシー
前作から18年ぶりに新作が作られた「スーパーマン リターンズ」。
ジョン・ウィリアムズ(スーパーマンもか!)の あのあまりにも有名なテーマ曲にのせて宇宙空間にタイトルが映し出される瞬間は、その始まりに、思っていた以上にワクワクする。
監督ブライアン・シンガーが、今まで2作監督した「X-MEN」シリーズの第3作を蹴ってメガホンをとるほど子供の頃から「スーパーマン」が好きだった、というのは、映画のそこかしこに見て取れる。
おなじみの青+赤のコスチュームに190cm近くにもなる長身、黒髪に少し面長の二枚目で、非の打ちどころのないヒーロー、という、多くの人が思い浮かべるであろうこれまでのスーパーマン像を壊さず忠実に踏襲。過去の作品を受け継ぎつつ作る姿勢に、監督がいかに「スーパーマン」が好きでその映画を敬愛してきたかがにじみでる。
どこまでも健全なヒーローは、最近になって映画化が進んだ「スパイダーマン」「X-MEN」など翳のあるアメコミヒーローとは一味違い、怒りより正義が原動力、どこまでも好青年。クリストファー・リーヴのイメージを壊さない主役がよく見つかったものだ。
レックス・ルーサー役ケビン・スペイシーは「ユージュアル・サスペクツ」以来のブライアン・シンガー作品。変装シーンで笑わせつつ、相変わらずの存在感。
かつての「スーパーマン」にジーン・ハックマンやマーロン・ブランドが出てたというのは、最近まで知らなかった。
06.8.23