<「バーン・アフター・リーディング」 かっこよくないのが面白い。

BURN AFTER READING
2008 アメリカ=イギリス=フランス
監督:ジョエル&イーサン・コーエン
出演:ジョージ・クルーニー
    フランシス・マクドーマンド
    ブラッド・ピット ほか



前作「ノーカントリー」がアカデミー賞作品賞を受賞し、そして監督賞も手にしたコーエン兄弟の新作、「バーン・アフター・リーディング」。何が面白いと言って、やはり前作との落差だ。それとキャラクター設定。妙に豪華な出演者が妙な役を演じてみせる姿の、必要以上の豪華さ。それに尽きると言っても過言ではない。


特に、脳みそまで筋肉でできていそうな筋肉バカを演じるブラッド・ピットのノーテンキキャラは秀逸。2枚目役よりいいのではないだろうか。それも、単なるバカではなく、かわいげのあるバカなところがいい。


イヤホンで音楽を聴きながらおかしな踊りを一心不乱に踊る姿は、「あのブラピが…」 と思うと泣かせる、いや、笑える。あんまりな結末が待っている役ではあるが。それはほかの登場人物にも共通する。


本当に、悪ふざけみたいな映画だ。


映画館ですぐ後ろの席に座っていた人たちは、「全然笑えなかった」 と話していたが、自分は、このバカバカしさと、意外なブラックユーモアかげんがとても好きだ。






09.5.20