「シェーン」
TOHOシネマズ〈午前十時の映画祭〉
Shane
1953 アメリカ
監督:ジョージ・スティーブンス
出演:アラン・ラッド
かつて何かしらの映画で、登場人物たちが、“シェーンは映画のラストで死んでいる”、“いや、死んでいない” と言い合う、あるいは、“死んでいるという説があるがそんな馬鹿なことはない” というようなことを話す、というシーンを見たことがあるような気がするのだが、いったいなんの映画で見たのか、皆目思い出せない。
そのことが脳裡をよぎったため、あの有名な “Shane,come back!” のあと、馬に乗って去ってゆくシェーンの後ろ姿を凝視した。
かなり遠いのだが、ちゃんと馬には乗っている。ただ、ラストシーンでの姿は、片方の腕が、手綱も持たずにだらんとしていたように思う(すでに怪我を負っている状態)。なおかつ、それまでに劇中に出てきているように、もともとそこが通り道であるとはいえ、墓場を馬でゆく姿で映画が終わる。ラストシーンが墓場、というのがあまりに象徴的、死亡説があるのもうなずける。
昔、この映画をまだ見たことがなく、少年がシェーンに向かって叫ぶあの有名なシーンをなんとなく知っていただけだった頃は、シェーンは体格がよさそう、という漠然としたイメージを持っていたが、実際見てみると、ずいぶんと細身だった。
2013/2/3