映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

トニー・スコット監督

夜になって、ニュースを聞いた。トニー・スコット監督が、現地19日午後12時半頃、ロサンゼルス市内の橋から飛び降り死亡した、と。現時点で、「自殺以外の可能性を示すものは何も見つかっていない」と発表されているという。監督は68歳だった。


あまりにも驚いた。


監督のここ最近の作品は、「スパイ・ゲーム」からあとは、すべて映画館へ見に行っていた。トニー・スコット監督の代表作というとまず「トップガン」が挙げられることが最も多いが、自分にとっては最近の何本ものデンゼル・ワシントン主演作などのほうの印象が強く、そして、アクション映画を撮る監督としてはまさに、名実ともにハリウッド最高の監督のうちのひとりであったと思う。


実の兄も同じく映画監督であるため(リドリー・スコット監督)、どちらかが新作を撮ればもう一方の名前も出される、ということも多かったと思うが、そもそもそれぞれがまったく違う持ち味の監督であり、そしてふたりともがその道で成功しているという、稀有な成功例であったと思う。兄弟監督といえば、兄弟で同じひとつの作品を作るというスタイルの有名監督は何組かいるが、兄弟で別々の作品を作り、なおかつそれぞれが成功している、という映画監督は、非常に稀である。


トニー・スコット監督のアクション映画は、とにかく潔かった。メッセージ色を打ち出そうとして、結果、中途半端になるとか、そういうことがなかった。演技力あるスター俳優を主演に起用し、思い切りのよいアクションで観客の目を楽しませることにより、高い娯楽性が徹底して追求されていた。アクション映画を撮る監督は大勢いるが、しかし、やはりトニー・スコット監督の映画であるならば、と、期待し、映画館へ足を運んだ。


何気なく見ていたニュース番組でこの訃報に接し、とにかく驚いている。自殺であったとするならば、何を思ってのことだったのか。もう誰にもわからない。
合掌






2012.8.20