2004-01-01から1年間の記事一覧

2004年に見た映画BEST15

(2、7は見たのは今年だが それ以前に既に公開済み、3はデジタルリマスター版、ほかは全て2004初公開) 1.「列車に乗った男」2002仏=独=英=スイス 監督:パトリス・ルコント 出演:ジャン・ロシュフォール ジョニー・アリディ 2.「ユリシーズの瞳」 1995ギリ…

2004年公開のハリウッド映画BEST10

1.「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」 2003アメリカ 監督:ピーター・ジャクソン 出演:イライジャ・ウッド イアン・マッケラン 2.「ビッグ・フィッシュ」 2003アメリカ 監督:ティム・バートン 出演:ユアン・マクレガー 3.「白いカラス」 2003アメリカ…

2004年に見たコメディ / ドキュメンタリーそれぞれ5本 + がっかりだった映画5本

■2004年に見たコメディ 1.「ルビー&カンタン」 2003フランス 監督:フランシス・ヴェベール 出演:ジェラール・ドパルデュー ジャン・レノ 2.「ネコのミヌース」 2001オランダ 監督:フィンセント・バル 出演:カリス・ファン・ハウテン テオ・マーセン 3.…

「プロフェシー」「ドニー・ダーコ」 日常と非日常の背中合せ。

『The Mothman Prophecies』=“蛾男の予言”が原題の「プロフェシー」。蛾男とは、アメリカでよく知られた都市伝説のようなものだという。 リチャード・ギア演じる主人公の妻が交通事故に遭う直前、人間に羽が生えたような形の、奇妙な影を目撃する。妻を亡く…

「10ミニッツ・オールダー」 名監督の10分×15本 / 驚異の10分間。

オムニバス作品といえば、最近ではなんと言っても「10ミニッツ・オールダー」だ。15人の名監督によって、決められた予算と、1エピソードにつき10分間という制限に、“時間”というテーマで作られた作品。 「10ミニッツ・オールダー〜人生のメビウス」と「10ミ…

「夢の旅路」 溶ける境界線。

登場人物の生きる現実世界に、そのまま非日常的な想像や白昼夢が流れ込んできたような映像を見せる映画は、予期せず入り込んで目を奪われる程、時間を忘れる程居心地がいい。 景色と、色と、夜の闇が美しい映画「夢の旅路」で、ティム・ロス演じるタクシー運…

「ペレ」「がんばれ、リアム」 苦難に直面したその時、少年はどうするか。

何年も前に「ペレ」をビデオで見たのは、新聞で作品を取り上げた記事を読んだからだった。 1900年代初頭、デンマークからスウェーデンへ、移民としてやってきた父子。ようやく住み込みで働く農場を見つけたものの、年老いた父親は仕事に疲れきり、幼い息子ペ…

「クジラの島の少女」 クジラと、伝説の人。

その土地土地の民族や慣習を描いたものは興味深い。 「クジラの島の少女」では、大昔からの伝統の残るニュージーランド、マオリ族の族長となる者には、現代でも、その資質以前にまず男であることが求められる、という様が描かれている。 当然の如く“古すぎる…

「グラン・ブルー」「アトランティス」「リバー・ランズ・スルー・イット」「ムーラン・ルージュ」「アメリ」「ベンゴ」「ハンニバル」 ハンス・ジマーって最近だけで何本の映画で作曲してるんだろうか。

映画音楽の話。でも最近全然CDを買わない。買わなくても意外と平気になってしまった。映画音楽なら映画見た時に聴いてるし、と思ってしまう。 以前、「グラン・ブルー」のサントラは繰り返し聴いていた。繰り返し何回も何回も、同じリュック・ベッソン作品で…

「ルビー&カンタン」 コメディで見る名優。

ジャン・レノとジェラール・ドパルデュー共演の「ルビー&カンタン」は、ドパルデュー演じるカンタンの突き抜けた間抜けっぷりが可笑しくてかなり笑った。 とにかくどこにいても常に問題を起こすカンタン、銀行強盗未遂(しかも間違って両替所を襲っている)…

「処刑人」「スズメバチ」 “A級”のB級アクション。

処刑人 1999 アメリカ=カナダ 監督:トロイ・ダフィ 出演:ショーン・パトリック・フラナリー ノーマン・リーダス B級作品という言い方をするのならばたしかにその範疇に入るだろうが、そんなにお金がかかっていなくてもアイディアが面白くて楽しめる、良い…

「ネコのミヌース」「5時から7時までのクレオ」 気になって気になってしかたのない猫映画。

猫が出てくる映画、となるととにかく見たい。 オランダ映画「ネコのミヌース」は、化学薬品を舐めて人間になってしまった猫・ミヌースが、ひょんなことから知り合った新聞記者に協力して、街の猫ネットワークを使ってニュースを集める。 猫同士が人間の言葉…

「天国の約束」「インソムニア」 アル・パチーノの吹替えって。

かつてアル・パチーノの出ている映画のビデオを借りようとして、字幕を借りたつもりが、見てみたら吹替えだった。 店頭に1本しかなく、1本しかない場合はまず基本的に字幕だろう、と思い、確かにろくに確認もしなかったような気がするが、なんで字幕がなかっ…

「アレクセイと泉」「テルミン」 ドキュメンタリーの人々。

日本のドキュメンタリー映画で、86年のチェルノブイリ原発事故の影響を受けた旧ソ連の村が舞台の「アレクセイと泉」。 事故後、放射能の影響が強く、国から全戸退去命令が出、地図からも消された小さな村。 しかし老人たちは、今更都会での生活はできないと…

「クレイマー、クレイマー」 フレンチトーストが食べたい。

映画に出てくる食べ物は、妙においしそうに見えて気になる。 食べ物が重要な小道具として出てくるシーンのある作品で有名なものといえば、なんといっても「クレイマー、クレイマー」。 メリル・ストリープ演じる妻に出ていかれてしまい、それまで仕事人間だ…

「ブラック・レイン」「ハンニバル」「グラディエーター」 リドリー・スコット+大阪。

大阪が出てくるハリウッド映画といえば、の「ブラック・レイン」。なぜか今年になってようやく見た。あんなに舞台のほとんどが大阪だったとは。 映画をよく見るようになってからも、しばらくはリドリー作品をそう見ることもなく、「エイリアン」も「ブレード…

「ポロック〜二人だけのアトリエ」 意外と似ている二人。

以前、トミー・リー・ジョーンズとジョシュ・ハートネットが似ているとよく言われる、というのを読んで、あんまり結びつかないしそんな似てるかなぁ、と思いつつ、トミー・リー・ジョーンズのだいぶ若い頃の写真をテレビで偶然見たら、笑うほど似てた(目元…

「ミステリアス・ピカソ〜天才の秘密」 画家を見る。

ドキュメンタリー映画「ミステリアス・ピカソ〜天才の秘密」の中でピカソが描いた絵は、撮影後破棄されたと聞く。 見たい時は美術館でなく、この映画を見なければならない。 50年代の作品で、ただひたすら絵を描くピカソを映す。描いたものが裏に写る素材に…

「ママと娼婦」「夜風の匂い」 ジャン・ユスターシュとフィリップ・ガレル。

2人とも、ジャン=リュック・ゴダールら、ヌーヴェルバーグの監督たちから尊敬される存在、という。そのへんのことに全然詳しくはないが、また2人の映画自体を見る機会も非常に少ない。 1本だけ見たことのあるジャン・ユスターシュ作品。何本かが特集上映さ…

「鳩の翼」 ‐クリムト美術館になった「鳩の翼」。

映画の中に出てきた物や絵が、印象に残ることがある。 子供のころ、近くのとある建物にクリムトの『接吻』の複製が掛けてあった。その当時、あんまりしょっちゅう何遍も見るので、内心、これにはもう飽きた、と思っていた。 数年前見た「鳩の翼」に、登場人…

「UFO少年アブドラジャン」「プラン9・フロム・アウター・スペース」 手作りSF。

たしか93年頃制作で数年前公開された、ウズベキスタンの映画「UFO少年アブドラジャン」。 ウズベキスタンのとある村の村人が、地球に取り残された宇宙人の少年と出会って、その少年の世話をすることにする。 アブドラジャンと名づけられたその少年は、様々な…

オリンピックと下宿人とライカ犬。

「炎のランナー」はすぐれた青春映画だ。 あの あまりにも有名なテーマ曲を、ビデオで作品を見る前からよく耳にする機会があったので、初めて見たときには、「この映画の曲だったのか!」と。 せっかくオリンピックに出場できる、となった時に、敬虔なクリス…

「ザ・カップ〜夢のアンテナ」「サッカー小僧」 映画の中のサッカー少年。

「ザ・カップ〜夢のアンテナ」 PHORPA/THE CUP 1999ブータン=オーストラリア 監督:ケンツェ・ノルブ 出演:ジャムヤン・ロゥドゥ ウゲン・トップゲン ラマ・チュンジョル 「サッカー小僧」 FIMPEN 1974スウェーデン 監督:ボー・ヴィーデルベルイ 出演:ヨ…

「マルセルの夏」「マルセルのお城」 夏休みが終わるとき。

フランスの作家マルセル・パニョルの少年時代を描いた回想記が原作の映画「マルセルの夏」と、その続編「マルセルのお城」。 1900年代初頭、教師の父が勤める学校に通うマルセルが、家族らとともに南仏プロヴァンスで過ごす夏の様子が描かれる。 自然あふれ…

「10億分の1の男」 名脚本のスペイン映画。

2003年に見た映画。 その中でも印象に残る脚本の作品といえば「10億分の1の男」。 雑誌の解説も読まず(どうも何も知らずに見た方がよさそうだった)、ろくにどんな筋かも知らない状態で、マックス・フォン・シドーが出てるし,というだけで見に行った。 市内…