2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」 音楽を見る映画。

WALK THE LINE 2005アメリカ 監督:ジェームズ・マンゴールド 出演:ホアキン・フェニックス リース・ウィザースプーン 映画の中の演奏シーンにこれほど惹きつけられたのも久しぶりだった。 丁寧でありつつも無駄のない展開と演出、60年代・70年代〜と時代を…

「マンダレイ」 雄弁な白線。

MANDERLAY 2005デンマーク 監督:ラース・フォン・トリアー 出演:ブライス・ダラス・ハワード ウィレム・デフォー 二コール・キッドマンが主演し、最初に上映されたカンヌ映画祭で物議を醸したという「ドッグヴィル」の続編、ラース・フォン・トリアー監督…

「PROMISE」 美しきアジア映画の色彩。

PROMISE 無極 2005中国 監督:チェン・カイコー 出演:真田広之 チャン・ドンゴン 実力を発揮できなかったと言われた「キリング・ミー・ソフトリー」と、オムニバス「10ミニッツ・オールダー」の中の10分間の作品(こちらはよかった)だけは見ていたのに、「…

「アメリカ、家族のいる風景」

DON'T COME KNOCKING 2005ドイツ=アメリカ 監督:ヴィム・ヴェンダース 脚本:サム・シェパード 出演:サム・シェパード ジェシカ・ラング サラ・ポーリー やはり、ヴェンダースがどうしても好きだ。 映像に吸い込まれてしまう。ラストシーンがエンドロール…

「ブロークバック・マウンテン」

BROKEBACK MOUNTAIN 2005アメリカ 監督:アン・リー 出演:ヒース・レジャー ジェイク・ギレンホール 冒頭から、ブロークバック・マウンテンの自然の清涼な美しさを、丹念に描いた様が素晴しい(山上での灯のない満月のシーンは絵画のよう)。 抑制・あるいは…

「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」

SOPHIE SCHOLL-DIE LETZTEN TAGE 2005ドイツ 監督:マルク・ローテムント 出演:ユリア・イェンチ アレキサンダー・ヘルト ナチスへの抵抗運動を罪に問われ、正当な手続きを踏まない裁判で裁かれて、兄・仲間とともに21歳で処刑されたドイツ人女性ゾフィー・…

「プライドと偏見」

PRIDE & PREJUDICE 2005イギリス 監督:ジョー・ライト 出演:キーラ・ナイトレイ マシュー・マクファディン 長い間読まれてきた小説が原作なだけあって、示唆に富んだ文学的な台詞や、下品にならず軽やかなユーモアは、見ていて心地がいい。 当時のイギリ…

「イエスタデイ、ワンスモア」

龍鳳門 2004香港 監督:ジョニー・トー 出演:アンディ・ラウ サミー・チェン この映画のチラシは去年の秋ごろから映画館にあった気がするが、公開はかなり間をおいて今年。上映期間も短かった。 香港映画特有のものなのかどうなのか、唐突な展開もかなりあ…

「ある子供」

L'ENFANT 2005ベルギー=フランス 監督:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ 出演:ジェレミー・レニエ デボラ・フランソワ ダルデンヌ兄弟の作品が素晴しいのは、まるで映画の原点を見ているかのような気持ちにさせられるからだ。 特殊効果もなく、音…

「ロバと王女〈デジタル・ニューマスター版〉」

PEAU D'ANE 1970フランス 監督・脚本:ジャック・ドゥミ 音楽:ミシェル・ルグラン 復元版監修:アニエス・ヴァルダ 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ ジャン・マレー ジャック・ぺラン 青を基調とした、まるで人工着色料入りのお菓子のようなある種ケバケバしい…

「愛より強い旅」

EXILS 2004フランス 監督・脚本・音楽:トニー・ガトリフ 出演:ロマン・デュリス ルブナ・アザバル ロマ民族の血をひき、その作品でつねに自身のルーツとなるものを見つめてきたトニー・ガトリフ監督。「ガッジョ・ディーロ」に続き、今作でもロマン・デュ…

「DEAR WENDY」

DEAR WENDY 2005デンマーク=仏=独=英 監督:トマス・ヴィンターベア 脚本:ラース・フォン・トリアー 出演:ジェイミー・ベル ビル・プルマン 脚本がラース・フォン・トリアーなだけあって、アメリカ3部作に続き痛烈なアメリカ批判。“毒”が大量投入されて…