映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

〈黒澤明映画祭〉上映作品 「七人の侍」

七人の侍」誕生60周年記念
黒澤明映画祭〉
2014年10月25日〜12月19日
1954年/207分/モノクロ
監督:黒澤明
脚本:黒澤明橋本忍、小國英雄
音楽:早坂文雄
出演:三船敏郎志村喬、宮口精ニ、藤原釜足加東大介木村功、千秋実、小杉義男、左卜全、稲葉義男、土屋嘉男、東野英治郎多々良純津島恵子仲代達矢
 
登場人物それぞれ、そしてストーリーそのもの、その両方が、とにかく非常に丁寧に描かれている、という印象。どちらかに偏ることなく、両立されているのだ。人物ひとりひとりが際立ち、ストーリーには説得力がある。その展開の巧みさもさることながら、後半最大の見どころである雨中の合戦など、殺気立っていて、目も離せない。そして、まるでスクリーンからはみ出さんばかりの三船敏郎を見ながら、こういう俳優をこそ、銀幕のスターと呼ぶのだろう、と思いつつ、今のところまだ出演作をそんなには見たことがないせいでそう思うだけかもしれないが、三船敏郎が、コミカルな役どころだったことを意外なように感じた。志村喬、ほかの俳優陣も素晴らしい。
 
そして、映画本編そのものについての話ではないが、「七人の侍」で思い出すことがあって、それは、黒澤監督が亡くなった時のことだ。その訃報が大きく報道され、コメントを求められた映画関係者の言葉が伝えられる中、山田洋次監督が、黒澤監督の訃報を聞く前日にスティーブン・スピルバーグ監督の「プライベート・ライアン」の試写を見たばかりだ、と記者に語っているのをテレビで見たのだ。(スピルバーグ監督が黒澤監督を師と仰いでいるというのは有名な話だが)「プライベート・ライアン」で何人かの兵士が丘の向こうから姿を現すシーンに、「七人の侍」の影響がありありと見て取れる、とスタッフと話したばかりだった、と山田監督は語っていた。偶然にも、その何日か前に自分は、2本の映画の試写会に当選していた。なぜか同じ日同じ時間の2本の試写会に当選してしまったため、どちらか1本しか行けないわけだが、どちらに行こうかと思っている時に黒澤監督の訃報があり、山田監督のコメントを聞いた。結局、「プライベート・ライアン」の試写会を選んだ。上映は、黒澤監督の訃報を聞いた翌日だった。
今回初めて「七人の侍」を見たが、それにしても、これを今、映画館で、それもフィルム上映で見られたということが、非常に貴重な体験だった。
 
 
2014年11月22日鑑賞