「アメリカ、家族のいる風景」

DON'T COME KNOCKING
2005ドイツ=アメリカ  
監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本:サム・シェパード  
出演:サム・シェパード ジェシカ・ラング サラ・ポーリー



やはり、ヴェンダースがどうしても好きだ。


映像に吸い込まれてしまう。ラストシーンがエンドロールに変わった瞬間、えもいわれぬ気分になる。


印象に残る台詞がある。ジェシカ・ラング演じるドリーンとサラ・ポーリー演じるスカイが、昔、西部劇の撮影に使われたという喫茶店内で、その時のことを話すシーン。


スカイ : 楽しそう
ドリーン : そうね 5分間だけ そして現実に引き戻される
S : 私も きっと映画のほうが好き
D : 何より?
S : 現実


落ちぶれた西部劇スターが、すべてが嫌になって馬に乗ったまま撮影現場から逃亡。そして、かつての女性に自分との間の子供がいることを知る。
パリ、テキサス」の脚本も手掛けたサム・シェパードを主演に迎えて撮りあげた本作ののち、母国ドイツへ拠点を移したヴィム・ヴェンダース。アメリカへの惜別の情がにじむ。




_