「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」 カウントダウン上映、ということで。
INDIANA JONES AND THE KINGDOM OF THE CRYSTAL SKULL
2008 アメリカ
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:ハリソン・フォード
ケイト・ブランシェット
シャイア・ラブーフ
今月21日公開の「インディ・ジョーンズ」シリーズ最新作。今日大阪のとある映画館で、14・15日の先行上映前のカウントダウン上映と銘打って、日付が14日に変わる0:00から上映されたそのシリーズ最新作を、さっそく見にいった。
深夜なので人は少ないものの、そういう雰囲気の中で見るのが好きなのでそれもまたよし。ふだんなら映画館に居るはずもない時間帯に映画館で映画を見る、というのがとにかく楽しいのだ。
「インディ・ジョーンズ」シリーズは、過去の3作をいまだにちゃんと見たことがない。映画ファン暦もなんだかんだで長くなってきてるのに、誰でも知ってるような作品をいまだに見たことがない、というのがいくつかあるが、インディもそのうちのひとつだ。まぁ、前3作を見てなくても楽しめる、ということなので、今回初インディ。
見たことがない、とは言っても何度となく耳にしているあの曲を聴くと、やっぱりワクワクする。ルーカス、スピルバーグ、ハリソン・フォード、ジョン・ウィリアムズ(音楽)と、娯楽大作の王道のような、“黄金の名前”がズラリと並ぶ。
ほかの出演者には、まず今回の楽しみでもあったケイト・ブランシェット。ジョン・ハート、ジム・ブロードベント、レイ・ウィンストンと、渋いイギリス俳優が名を連ねているのもいい。 そして、若手シャイア・ラブーフ。
現時点でまだ先行上映ということで、言っても差し支えないキャラクターに触れると、インディ=ハリソンは言わずもがなとして、ソ連の超能力研究の科学者、イリーナ・スパルコ大佐を演じるのがケイト・ブランシェット。スターリンの秘蔵っ子と言われ、研究のために古代の遺物を収集している、という設定でインディと関わる。ケイトファンとしては、敵役とはいえスパルコの出てくるシーンはやはり見所。ケイト演じる強い女がやたらとかっこいい。ウクライナ東部出身という設定で、部下にはロシア語で話すがインディにはロシア語なまりの英語で話す。日本人にもちゃんと解るそのロシアなまり加減がまたいい。アクションシーンもあり、それもまたなかなかの見所。絶対へこたれない強い女スパルコが今回の登場人物の中でいちばん好きだ。
ジム・ブロードベントはインディの同僚の教授役(「アイリス」でアカデミー助演男優賞受賞、ほか「ムーラン・ルージュ」「ナルニア国物語」など)。
レイ・ウィンストンは、かつては仲間だったが(前作までを見てないのでよくわからないが)、今回は果たしてどっちか、という諜報員マック(最近の作品では「ディパーテッド」など。でもこの名前を見てすぐに思い出すのは「ニル・バイ・マウス」)。
そして、今回の鍵を握る人物、ハロルド・オックスリーを演じるのはジョン・ハート。その人が出てるというだけで見たくなるイギリスのベテラン俳優は何人もいるが、ジョン・ハートもそのくらい好きなので名前を見ただけで嬉しい。鍵を握る人物としては、ちょっと見せ場があんまりなかったのが残念。せっかくのジョン・ハートなのに(「エレファントマン」でアカデミー賞ノミネートの名優。最近の出演作は「V フォー・ヴェンデッタ」「ルワンダの涙」など)。
「トランスフォーマー」に主演していた若手俳優シャイア・ラブーフは、1957年という時代設定もあって、ジェームズ・ディーンみたいな格好で登場。シャイア演じるマットに関しては、ついつい言いたくなる展開がけっこうある。“スピルバーグの思惑”とか、先の予測までしたくなる感じだったが、それにも今は触れない。
インディが教授として教鞭をとっているシーンや街なかのシーンでは、みんな昔の写真から抜け出してきたような、50年代アメリカの格好をしていて、そういう細かい再現も凝っている。
ルーカスもスピルバーグも、こういう映画が好きなのは、若いころから、昔っからもうずっと変わらないんだろうなぁ、と その持続性(?)に妙に感嘆しつつ、“え、その地名が出てくるってことは もしや…”というある象徴的な地名が出てきて、そしたらやっぱりあんなことに、という展開に唖然、“インディ・ジョーンズって考古学ものじゃなかったのか?”とも思いつつ、でもあの曲でとりあえず自動的にワクワクしてしまう映画ファンの習性。
インディの本名はヘンリー・ジョーンズJr.だと今回初めて知ったくらいのインディ初心者ながら、夜の映画館で見る冒険映画は(衝撃の展開を除けば)なかなかに楽しくて、最終的には、満足感を味わって映画館をあとにした。
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