「いのちの戦場 −アルジェリア1959−」

L'ENNEMI INTIME / INTIMATE ENEMIES
2007 フランス
監督:フローラン=エミリオ・シリ
立案・出演:ブノワ・マジメル
出演:アルベール・デュポンテル
   モハメッド・フラッグ


アルジェリア戦争(1954-62)
北アフリカのアルジェリアで、130年に及ぶ直轄支配を終わらせた、フランス史上最大の植民地独立戦争。仏政府がこれを戦争だったと公式に認めたのは1999年。


1959年7月に現場へ赴任してきたテリアン中尉を、ブノワ・マジメルが演じる。 


軍人としての立場はあっても現場経験がほとんどなかったがゆえ、民間人を誤射したことから罪悪感に苛まれ、また、仲間を眼前で殺されたことから怒りと復讐心にとりつかれて、アルジェリアの民兵を拷問した挙句、死に至らしめる。戦場という地獄に取り込まれ、苦悶の果て、もはや身動きすら出来ず、そして自身もまた復讐を受けるという主人公の姿は、まさに壮絶であり、強烈な反戦映画である。アルジェリア戦争を映画に描いた作品として、非常に重要なものとなるだろう。






2009.3.18