「ワイルド・スピード EURO MISSION」

Fast & Furious 6

Fast Six

2013 アメリカ

監督:ジャスティン・リン

出演:ヴィン・ディーゼル

    ポール・ウォーカー

    ドゥエイン・ジョンソン

    ミシェル・ロドリゲス

    ジョーダナ・ブリュースター

    ルーク・エヴァンス

 

 

過去作を見ていなくてもじゅうぶんついていけるタイプの映画、ということで、映画館へ。5作目なのか6作目なのか7作目なのか、と思っていたら6作目だった。

 

1作目は、映画館で見たのだったか。2作目はテレビで見たような記憶がある。3作目以降は見ていない気がする(放送されたかどうかもはっきりわからない)。その、見ていないあたりのストーリーであろう出来事が絡んでくるが(ミシェル・ロドリゲス演じるレティが死んでいたという設定 等)、それも、知らずに見てもなんら問題なく見られる映画である。

 

オープニングタイトルで過去作の映像が映ると、それほど古い映画でもないのに、ポール・ウォーカーなど、ずいぶんと若く見える(今でも若いと思うが)。そういえば、ジョーダナ・ブリュースターが激やせしていて、しばらく誰だかわからなかった。かつて神を演じていたルーク・エヴァンス(「タイタンの戦い」、「インモータルズ-神々の戦い-」にて)が、最近では殺人鬼や悪役を演じているのが、ただ単に くる役の問題なのか、どっちにしろ、なんとなく面白い。

 

細かいことを言えば、なんなんだと思うところはいろいろあるが、そもそも、そんな細部を気にして見るタイプの映画ではなく、現実味があるとかないとか、こんなことあり得ないとか、そういうこともどうでもよく、単純にカーアクションを楽しむことが、この映画を最大限に楽しむ方法であろう。だからストーリーはあってないようなものだし、(制作されるであろう)続編を見る頃に今回のストーリーを忘れていたとしても、問題なく見られることだろう。

 

この映画を見ていったい何が心に残るかというと、はっきり言って何も残らないのだが(それがダメだという意味ではない)、かなり莫大な費用と労力がかかっているであろう映画で、これほどまでに何も残らないというのは、この映画、いったい何たる浪費であろうか、という一抹のもったいなさも感じ、それゆえ、見ている今この瞬間だけでも最大限に楽しんでおかないと、という気分になる。貧乏性も甚だしいが。

 

続編を “匂わす” どころか、続編制作する気満々のラストである。なにしろ、次回新たな登場人物が加わることが示唆されるのだが(今後、シリーズに加わるのではなく、次回作1本だけの可能性もあるかもしれない)、このシリーズとは別のカーアクションで知られる俳優が、姿を見せるのである。ずいぶんと、続編制作の意欲も、また、続編をヒットさせる自信もあるらしき人選と見え、続編が出来たあかつきには、今回のストーリーをほとんど忘れつつ見に行きそうな気が、自分でもする。

 

 

2013/7/9