映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

「かもめ食堂」 フィンランドのかもめが飛ぶ。

ruokala lokki
2005日本
監督:荻上直子
出演:小林聡美 片桐はいり もたいまさこ



もうおちついているだろうけれど、あの日はとにかく混んでいた。


公開初日、ものすごい混雑と行列で、結局その日見ることを諦めた。久しぶりに見る過剰な混雑にはとにかく驚いた。なんせ、これほどまでになるとは思っていなかったのだ。


広く受け入れられるというよりは、特別な事件が起こるわけでもなくただ淡々と過ぎていくようなタイプの映画が好きな人に集中的に好まれる種類の映画のように受け取っていたのだった(ここまでのヒットになった要因の分析などはいろいろな記事にもなっているけれど)。


人が多そうな曜日と時間を避けて再度映画館へ。


日本映画にフィンランドの映像、というと果たしてどんな感じになるかと思っていたが、主演3人の肩の力の抜けた雰囲気も手伝ってか、思っていた以上に違和感なくすんなり見られる。


コミカルなシーンを過剰にやらないところがいいのだ。素の顔でさらっと、やりすぎない。描かれる人間関係がべったりしておらず、あえて深く掘り下げないところも、この映画の持つ日曜の昼下がりみたいなのどかな雰囲気を決定づけるのに一役買っている。それが、必ずしも人物描写が浅いということにはつながらない。


もしもっと人物が深く掘り下げられていたら、違う見所にもなったかもしれないが、その分この雰囲気はずいぶんと違うものになっていたように思う。


どんな理由でフィンランドへやって来た人物なのか、核心にはふれずさらっとなぞるだけ。登場人物同士ですら、互いに踏み込もうとしない人々が描かれる。その分、味のある風体や声を持った人と街が印象に残る。見る者にはそんな描き方の居心地がいいのだ。


嬉しいのは、フィンランドアキ・カウリスマキ監督作「過去のない男」に主演していたマルック・ペルトラも出演していること。“コーヒーをおいしく淹れるコツは、なにより人に淹れてもらうことだ ”という台詞にはそりゃそうだと納得。いやはや、おいしそうだった。






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