「ロバと王女〈デジタル・ニューマスター版〉」

PEAU D'ANE
1970フランス
監督・脚本:ジャック・ドゥミ
音楽:ミシェル・ルグラン
復元版監修:アニエス・ヴァルダ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ  ジャン・マレー  ジャック・ぺラン



青を基調とした、まるで人工着色料入りのお菓子のようなある種ケバケバしいまでの色彩と、カトリーヌ・ドヌーヴの見とれるほどの美しさ、60年代当時の限界なのかそれとも実は狙ってのことなのか、豪華なのかチープなのかよくわからないような全体のつくりが、この映画の“お伽話感”を際立たせる。


シャルル・ペローの童話が原作でありながら、その時代設定にはまったくありえない物をサラッと登場させる奇想天外さが面白い。


詩集を読む場面で読まれた詩の、オルフェの名が出てくる詩は、自らをギリシャ神話のオルフェウスになぞらえ数々の作品に描いたジャン・コクトーの詩か。







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