映画日記/記録

“Oh Captain, my Captain!” - 「いまを生きる」( Dead Poets Society / 1989 アメリカ / 監督:ピーター・ウィアー )

「ジャッキー・コーガン」 言いたいことは別のところ

Killing Them Softly

2012 アメリカ

原作:ジョージ・V・ヒギンズ 『Cogan's Trade』

監督:アンドリュー・ドミニク

出演:ブラッド・ピット

    リチャード・ジェンキンス

    ジェームズ・ギャンドルフィー

    レイ・リオッタ

    ベン・メンデルソーン

    スクート・マクネイリー

    サム・シェパード

 

ブラッド・ピットが殺し屋を演じている” ということ以外の情報を特に持たず、その手の映画(ギャング映画界隈)だと思って見に行ったら、思いのほか、言いたいことは別のところにある映画であった。アメリカ風刺の映画だ。

 

背景にずっと、テレビやラジオの音声が流れている、強盗中でも、バーで話している時でもなんでも。ニュース番組、政治討論、オバマ大統領就任当時の演説。そしてラスト。ブラッド・ピットの、あの台詞。

 

 

アメリカ風刺以外の点で印象的なのは、まず、音の使い方。冒頭、登場人物が歩く様を捉える、その映像が切り替わるのに合わせて、音楽が鳴り、途切れ、鳴り、途切れる。また、強盗した二人組が逃げる時通る路地に聞こえる音(機械音や、水のしたたる音)の、意識的な使い方。雨音が音楽であるかのようなシーンもある。それでいて、音楽らしい音楽はほとんど流れない。

 

なおかつこの映画は、会話も特徴的である。終わりの見えない会話が、延々続く。この種の手法は、どちらかといえば、ヨーロッパの映画で多く見かけるという印象がある。唐突な終わり方も。そういう手法を、アメリカ映画で使い、ハリウッドの俳優が演じている、という点も面白かった。

 

 

そういえば、ブラッド・ピット演じる殺し屋ジャッキー・コーガンは、劇中で一度も名を呼ばれていなかったような気がするが、なぜこういう邦題になったのかと思ったら(原題は “Killing Them Softly” )、なるほど、原作小説があるとのこと。

 

 

2013/5/8