2006-01-01から1年間の記事一覧
BROKEBACK MOUNTAIN 2005アメリカ 監督:アン・リー 出演:ヒース・レジャー ジェイク・ギレンホール 冒頭から、ブロークバック・マウンテンの自然の清涼な美しさを、丹念に描いた様が素晴しい(山上での灯のない満月のシーンは絵画のよう)。 抑制・あるいは…
SOPHIE SCHOLL-DIE LETZTEN TAGE 2005ドイツ 監督:マルク・ローテムント 出演:ユリア・イェンチ アレキサンダー・ヘルト ナチスへの抵抗運動を罪に問われ、正当な手続きを踏まない裁判で裁かれて、兄・仲間とともに21歳で処刑されたドイツ人女性ゾフィー・…
PRIDE & PREJUDICE 2005イギリス 監督:ジョー・ライト 出演:キーラ・ナイトレイ マシュー・マクファディン 長い間読まれてきた小説が原作なだけあって、示唆に富んだ文学的な台詞や、下品にならず軽やかなユーモアは、見ていて心地がいい。 当時のイギリ…
龍鳳門 2004香港 監督:ジョニー・トー 出演:アンディ・ラウ サミー・チェン この映画のチラシは去年の秋ごろから映画館にあった気がするが、公開はかなり間をおいて今年。上映期間も短かった。 香港映画特有のものなのかどうなのか、唐突な展開もかなりあ…
L'ENFANT 2005ベルギー=フランス 監督:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ 出演:ジェレミー・レニエ デボラ・フランソワ ダルデンヌ兄弟の作品が素晴しいのは、まるで映画の原点を見ているかのような気持ちにさせられるからだ。 特殊効果もなく、音…
PEAU D'ANE 1970フランス 監督・脚本:ジャック・ドゥミ 音楽:ミシェル・ルグラン 復元版監修:アニエス・ヴァルダ 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ ジャン・マレー ジャック・ぺラン 青を基調とした、まるで人工着色料入りのお菓子のようなある種ケバケバしい…
EXILS 2004フランス 監督・脚本・音楽:トニー・ガトリフ 出演:ロマン・デュリス ルブナ・アザバル ロマ民族の血をひき、その作品でつねに自身のルーツとなるものを見つめてきたトニー・ガトリフ監督。「ガッジョ・ディーロ」に続き、今作でもロマン・デュ…
DEAR WENDY 2005デンマーク=仏=独=英 監督:トマス・ヴィンターベア 脚本:ラース・フォン・トリアー 出演:ジェイミー・ベル ビル・プルマン 脚本がラース・フォン・トリアーなだけあって、アメリカ3部作に続き痛烈なアメリカ批判。“毒”が大量投入されて…
アンドレイ・タルコフスキー監督による「惑星ソラリス」の原作『ソラリスの陽のもとに』などのSF小説で知られる、ポーランド人作家スタニスワフ・レムが3月27日に亡くなった。 _〈のちに知って、この日の欄に書く〉
THE CHRONICLES OF NARNIA : THE LION,THE WITCH AND THE WARDROBE 2005 アメリカ 監督:アンドリュー・アダムソン 「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリー・ポッター」等のヒットで、最近すっかりおなじみの大作ファンタジー。新しくシリーズものに仲間入…
今年はなんと言っても作品賞での驚きに尽きる。「クラッシュ」の受賞だ。十中八九「ブロークバック・マウンテン」にいくだろうと予想していた。 今回の作品賞ノミネート作品は、社会派と言われる題材の映画がそろったものの、たとえば宗教の違いや思想の違い…
公開前に予想された程にはヒットしなかった感があると言われる「キング・コング」。 「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズとついつい比べてしまうからだろうが、あれだけ長いスカルアイランドのジャングルでのシーンがあってなお、3時間を退屈させない仕上…
2/9〜2/19のベルリン。 金熊賞は「グルバビツァ(邦題/サラエボの花)」(監督:ヤスミラ・ジュバニッチ)。銀熊賞は「オフサイド・ガールズ」(監督:ジャファル・パナヒ)。監督賞に「グアンタナモ、僕達が見た真実」のマイケル・ウィンターボトムら。名誉…
今年最初に見た日本映画である「博士の愛した数式」。 台詞に味わいがあって、出演者に味があって、たしかにいい映画だ。いい映画なのだが、なんだかいろんな作品を思い出す。 10分しか記憶のもたない男の復讐劇「メメント」、1日しか記憶のもたない女性に毎…
その映画館に初めて行く日が、閉館の日であった。 1月29日。京都スカラ座、京都宝塚、京極東宝の3館が閉館するという。雑誌で見るまで閉館することは知らなかった。 行ったことのない映画館でも、やっぱり閉館は寂しい。さいごの2日間だけは名作と呼ばれる古…